またまた相撲のこと
十両力士・若麒麟が30日、大麻取締法違反容疑の現行犯で逮捕された。この関取をよく知らないが、弁護士を通じて拘置所から引退届けを出したという。
相撲協会の処分が決定していないので、そのまま受理されることはないだろう。解雇か除名か、その方法は詳しくないが、ゴタゴタ続きの角界にまたひと騒動である。
私見では、大麻もタバコも喫煙に関しては大差ないように思う。禁止されたものだから、社会規範に沿って判断すれば、悪しきことという程度の認識しか持っていない。ただ麻薬は精神を高揚させる魔力があり、身体を蝕む恐ろしさがタバコに比べて高いはず。
若い世代の私生活の乱れは枚挙に暇がない。関取の世界でも同じなのは、横綱を見ても明らかである。私が心を痛めるのは、往年の名力士が頭を下げる姿である。
尾車親方は、元大関の琴風である。NHKの解説でなじみの人だから、相撲に関心のない人でも顔を見れば分かる。やや舌足らずの話し振りにもかかわらず、解説は実に分かりやすく的確で、「この人は頭のいい人だ」と常々感心していた。
ネットの情報では、中学まで体育以外はオール5だったとか。怪我で幕下まで落ちたことがあり、這い上がって活躍したのは、本当に嬉しかった。誠実さがテレビ解説でも、じゅうぶん伝わってくる人だ。
こんな人がマスコミの前で、大きな体を曲げて謝罪する場面を見ると、親方ではないが「ぶん殴ってやりたい」と思う。
武蔵川理事長は、元横綱三重ノ海。クンロク大関と批判され、遅咲きながら横綱まで上り詰めた。立会いに張り手を使うのが上手く、相撲巧者だった。柏戸・大鵬の時代から観戦している身にとって、親方衆の悲しい顔を見るのがつらい。
しかし角界の伝統も、彼らが悪しき慣習を払拭せず、むしろ頑迷に固執してきたからこそ起きた。大鵬など21歳であれだけの風格を持ち、いまだ博物館の館長として確固たる地位にいる。
やくみのる氏のいうように、徹底した体質改善が必要な時期に来ている。 ココにNHK解説委員・山本浩氏の発言が載っているので、一読してほしい。この一文は外国人力士に関するものだが、角界が抱える問題への解決のアプローチが記されている。 山本氏は、とくにサッカーへの造詣が深いが、スポーツ全般に詳しいNHKアナウンサー出身である。
追記:
地位は人を作る(磨くあるいは鍛える)もの。番付1枚違えば待遇がガラッと変わるのは競争原理を高めるシビアな制度で結構なことだ。しかし、番付なりの品格が備わらなければ、意味がない。権利を行使するには義務を遂行しなければいけない。他山の石にしよう。















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