弦を交換する(ギターの話15)
1年ぶりくらいになるか、久しぶりに弦を交換した。買い置きしてあったのは低音がプロアルテ、高音が「弦」これはアメリカのブランドだが、ラベルを見ると日本法人があるようだ。
弾かないときは1ヶ月近く弾かないので、痛みの進行も遅いが、4弦は3フレットあたりで表面が剥がれそうになっていたので、もう替え時だった。
新品の弦をつけると、音は断然違うのは当たり前だが、この「弦」という弦は音の伸びがとても良い。プロアルテはオーソドクス。この日本製は、ショップの店主から勧められていたが、どうも舶来志向が強くて抵抗があったのだった。
中学生のお金のないころは、このオーガスチンの黒を買うのにも勇気が要った。6本で当時1500円した。いまは定価で1300円。円高の影響か、セットで700円もしない。総じて舶来の弦は為替相場の恩恵を受けて、40年前の半値である。
裏にはセゴビアの顔写真があって、英語で推薦文が載っていた。英語が好きだった私は翻訳し、6歳上の姉に見せると、とても喜んで直してくれた。姉も英語が得意だったのだ。
このサバレスはフランス製で、低音弦を買っていた。切れ味のある音を出すが、持ちが悪く、値段も高かった。いまも若干割高である。
4、5、6弦をサバレス、1、2、3弦をオーガスチンで揃えると2000円を軽く超えた。母を拝み倒してカネを握り締めて買いにいったものだ。
その代わり、いったん買うと1年は使う。当時は毎日3時間近く弾いていたので、すぐに痛む。低音弦はすぐに擦れて茶色がかる。そんなときは台所用洗剤を使い、スポンジでせっせと洗った。
このごろは、腕が鈍らない程度に1日おきくらいに1時間弾いている。1曲3分くらいのを7曲、6分くらいのを2曲弾いて休憩(ここまでは暗譜している曲ばかり)し、30分をもう少しでものにできる課題曲を3曲。
これでじゅうぶん疲れる。弾いているときは無呼吸状態になるからだ。弦は苦もなく手に入るようになったが、体力と時間が昔と比べて足りない。
人里離れたところで、ゆっくりと弾いてみたい。


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